「カナノヒカリ」 936ゴウ (2007ネン ナツ)

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漢字も一役買った「年金記録漏れ」問題

                                             フジワラ タダシ 


   
  ワガクニは イマ、「年金記録モレ」の 不祥事で ウエを シタへの オオサワギ です。 年金制度 ソノモノは、カナモジ運動とは カカワリは ありませんが、この 問題には 国字問題が ふかく 関連して いる ことが アキラカに なって きました。 漢字の 氏名を カタカナに かきかえる ときに その ヨミを イイカゲンに あつかった ことが 記録モレを ボウダイな ものに した 原因の ヒトツ だったの です。

  社会保険庁は 1979年に、それまで カミに かかれて いた 記録の 電子化を はじめました。 その際、氏名や 住所には カタカナを 使用しました。 漢字を もちいずに カタカナを もちいたのは、当時は まだ 漢字入力の 技術が 成熟して いなかった ため ですが、漢字入力の 技術は 現在で さえ 異体字などの 問題も あり、完全な もの とは いえませんから、カタカナを つかったのは 合理的で あり、ただしい 選択で あった と いえる でしょう。

  問題は、そのとき、漢字の 正確な ヨミを 確認しない まま、コンピューターへの データの 入力を おこなって しまった こと です。 新聞などの 報道に よれば、企業や 年金加入者 本人に 氏名の ヨミを たしかめずに、「常識的」な ヨミで 入力して すませて しまった と いう こと です。

  「一郎」と いう ナマエの ヒトなら、担当者は 「常識的」に 「いちろう」と よみ、そう 入力した でしょう。 しかし、本当の ヨミカタが 「かずお」 だったと したら、そして、ツトメサキを かえた ときに ただしい 「かずお」の ヨミで 記録されと したら・・・、ヒトリの ヒトが 複数の 人物と して 記録されて しまう ことに なります。

  人名の 漢字の ヨミに 常識など ありえません。「幸子」の 「常識的」な ヨミカタは 「さちこ」なの でしょうか? それとも 「ゆきこ」? しかも、人名は、「アテ字」・「ヨマセ」が ノバナシに されて いるの ですから、これほど アテに ならない ものは ありません。 そんな ことは、社会保険庁も 先刻 承知して いたに チガイ ありません。

  では、なぜ このような テヌキを したの でしょうか。 ワタシは 社会保険庁を かばう ツモリは モウトウ ありませんが、ヒトツは コストの 問題が あったの では ないか と 推測して います。 年金加入者 ヒトリヒトリに ついて、本人や 企業に といあわせる だけでも 大変な シゴト です。 それに くわえて、すでに 合併したり 倒産したり して 存在しなく なった 企業や、住所が 不明と なって いる 加入者も すくなく ない でしょう から、といあわせる サキを しらべあげる こと さえ、気の とおく なるような 作業 でしょう。 また、それには 当然、バクダイな コストを 必要と します。

  しかも です。 企業に といあわせたと しても、その 企業が 従業員の 氏名の ヨミを すべて ただしく 記録して いた と いう 保障は ないの です。 企業の 担当者も 本人に たしかめないで、あるいは あやまって 「常識的」な、しかし まちがった ヨミを 記録して いた と いう ことは 十分 かんがえられる こと です。 職場では 姓(氏)で よびあうのが 普通 ですから、ナマエ(名)の ヨミが ちがって いても 気が つかない ことも ある でしょう。

  では、本人に といあわせれば 絶対に マチガイ ないの でしょうか。 字は 戸籍どおりの ものを つかって いても、ヨミは ちがう ものを つかって いる、と いう ことは ありえない こと でしょうか。 たとえば、「佳子」と いう ナマエの ヒト ならば、オヤは 「けいこ」と なづけた にも かかわらず、本人は それが 気に いらず、「よしこ」と なのって いる、と いう ような ことも かんがえられなくは ありません。 また、なんらかの 事情で 複数の ナノリを して いない とも かぎりません。

  現に、自分の 氏名が いくとおり にも よめる ことを 悪用して、複数の 銀行口座を つくる、などの 犯罪行為が おこなわれた ことが あります。 なぜ こんな ことが できたか と いうと、氏名の ヨミには、これが ただしい、と 証拠だてる ものが ないから です。 戸籍にも 氏名の ヨミカタが 記載されて いませんから、本人の いって いる ことを 信じるしか ありません。

  年金記録モレの 問題に もどりますが、実情は こんな アリサマ ですから、完ペキな 解決など まず ありえない と おもわれます。 それでも この 問題は 政治問題に なって いますから、なんらかの カタチで 決着が つけられるの でしょうが、その ための バクダイな 費用は、国民の フトコロから まかなわれるの です。 漢字は、国民の チを すう カネクイムシで あると いわざるを えません。

  この 問題は、オモテムキは 社会保険庁と いう 組織の 問題で ある とは いえ、その 背後には、漢字の 不合理、その 結果と しての 非効率・不経済の 問題が ある ことに 国民は 気づかなければ なりません。 カズが ボウダイで あつかいにくい だけで なく、ヨミカタが 特定できない と いう カオス状態、無政府状態・・・。

  だれでも、氏名の 字は しって いる けれど、ただしい ヨミカタは わからない という 知人が いるのでは ない でしょうか。 ビジネスマンなら、名刺を タクサン うけとって いる はず ですが、その 名刺に かかれた 氏名の うち、自信を もって ただしく よめるのは、はたして どの くらい ある でしょう。

  ワタシタチは かねてから、せめて 固有名詞だけは カナで かくべきだ と 主張 して きました。 ですから、今回の 問題に ついては、「だから いわんこっちゃ ない」 と タメイキ を つく しか ありません。

  すくなくとも 氏名の ヨミには 法的な 根拠を あたえる 必要が あるのでは ない でしょうか。 いますぐ 漢字を やめて、氏名を すべて カナガキに する と いうのは 現実的では ないかも しれませんが、戸籍や 住民基本台帳には、ヨミ(カナ)を あわせて 記載すべき です。 そして、一般的には 漢字で かいても カナで かいても よい ものと し、年金などの オオヤケの 記録は、カナに よる 表記で 統一 する と いう ことに すれば、入力ミスなども オオハバに へり、事務効率も 格段に 向上するに チガイ ありません。

  漢字が どのように 不便で 不経済な もので あるか、そして、カナが どんなに 便利な もので あるか・・・。 ミナサン、今回の 不祥事を 教訓に、文字の アリカタを シンケンに かんがえて みて ください。

                                   (2007/06/30)


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