「カナノヒカリ」 948ゴウ (2010ネン ナツ)

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「御社」 と 「貴社」

                                             フジワラ タダシ 


   
  ビジネスでの 会話では、アイテカタの 会社を 「御社」と よぶ。 文書では、「御社」では なく、「貴社」と かく。 これが 常識と されて いる。 しかし、現実には 混乱や ユレが かなり ある ようだ。 文書でも まちがえて? 「御社」と かかれる ことも よく あるし、また、ハナシコトバに ちかい 文体で かく バアイには 意図的に 「御社」を つかう、と いう ヒトも いる ようだ。

  だが、この フタツの コトバは おなじ 意味。 「貴社」の 方が あらたまった 感ジが する、と いう 程度の チガイしか ない。 では、なぜ 口頭では 「御社」 なのか。 「貴社」は、同音異義語が おおい ために さけられて いると いわれる。 たしかに 「キシャの キシャ キシャで キシャ (貴社の 記者 汽車で 帰社)」 では 意味が 通じない。 実際には このような 例は まず ないと おもわれるが、同音異義語に よる 誤解を さけると いうのは、よい ことだ。 その 意味では、「御社」は わるい コトバでは ない。

  それを 文書では、なぜ わざわざ 「貴社」に しなければ いけないのか。 それが シキタリ だから? 字で あらわせば 誤解される オソレが ないから? いずれも わざわざ ハナシコトバと カキコトバで カキワケを しなければ ならない 理由には ならないように おもわれる。

  ワタシは、ハナシコトバと カキコトバが 100% オナジで なければ ならない とは かんがえない。 しかし、「貴社」と 「御社」の ツカイワケに 意味が あるとも おもえない。 「貴社ますますご清栄・・・」の ように すぐには、かえがたい キマリモンクなども ある だろうが、すくなくとも 「『御社』を 文書で もちいるのは アヤマリ」 と いう 「常識」は やめに しようでは ないか。
 
  なお、みなさんに さらに かんがえて いただきたい ことが ある。 「会社」 以外の アイテ、「銀行」「大学」「博物館」「協会」「組合」 などを どう よび、どう かくのか、を。 「御行」? 「御学」? 「御館」?


                                      (2010/06/30)