「「新常用漢字表(仮称)」に関する試案」の 内容の 問題点に ついて、これまで かいて きたが、今回は、その ツクリカタの 問題点を 指摘して おきたい。

  まず、漢字表に ついて 議論するに あたっての 原点は なにか。 それは、国語 (ただしくは 「日本語」で あるが、ここでは 便宜上 こう 表現する。)は だれの もの なのか、と いう ことで なければ ならない。 いう までも なく 日本国民 (これも、ただしくは、「日本語を 母語と する ヒトビト」で ある。) スベテの もので ある。

  この 「試案」を つくった 文化審議会 国語分科会は、大学教授を はじめ 各界の 「学識経験のある者」から、文部科学大臣が 任命した 約30名の 委員から なって いる。 このような 見識の たかい ヒトタチが つくった もので あるから、当然 おおきな アヤマリは ないで あろうし、そのうえ、ひろく 一般の 意見も きくと いうの だから、まず マチガイの ない ものが できあがる だろう、と いうのが、一般の 国民の ウケトメカタで あろう。

  しかし、この 委員の カタガタは、日本の 社会の エリートで ある。 また、その おおくは 情報の 発信者で あり、漢字や コトバの ツカイカタにも 自信が ある、いわば 言語エリートでも ある だろう。 したがって、一般大衆の 漢字の 使用の 実態を 理解できて いる とは かぎらない。 で あるから、それを 把握する ために 必要な 調査を したで あろう、と 信じたいが、実際は 残念ながら そうでは ない。

  また、文化庁は、「本試案について,広く一般からの御意見を募集」 した ものの その 実施期間は、なんと、3月16日から 1か月間のみ。 この ような みじかい 期間に、約200ページも ある 冊子を よみ、意見を のべる 「一般」の 国民が どれだけ いる と かんがえて いたので あろうか? カタチだけの 意見募集では なかったのか?実際、よせられた 意見は、約220件で あったと 報告されている。

  この わずか 約220件の うちの 相当部分は、マスコミ関係(これも 言語エリートと いえるで あろう。)や 利害の からむ 団体で あろうし、個人として 意見を だしたのは、国語問題に 特に 関心を もって いる ヒトなど ヒトニギリの ヒトビトで あって、決して 「広く一般からの御意見」では ない。 ごく 普通の 生活を している 一般庶民の 意見 などは ほとんど なかったで あろう。 しかし、この ような コエなき 一般庶民こそ 圧倒的に 多数で あって、その 意味では 国語の 真の 主人公と いえるので ある。

  この 国語の 真の 主人公は 漢字表などには あまり 関心を もって いないし、まして コトアゲ しよう などとは 決して かんがえない。 しかし、主人公は 主人公で ある。 かれらの 言語生活の 実態、そして 意識化されて いない 潜在的な 言語意識 こそ 国語政策の もっとも 基礎的な 資料と なりうる はずで ある。

  かれらは、それらを みずから しめそうとは しないので あるから、それらを ソトガワから ひきだす 必要が ある。 それには、漢字の 「学力テスト」を おこなうしか ない。 あらゆる 階層、年齢層を 対象とした 漢字の チカラの 徹底的な 調査で ある。

  「試案」では、むずかしい 漢字や 異字同訓を ヤミクモに ふやそうと している。 それらを 一般の ヒトビトが どれだけ ただしく つかえるのか。 すくなくとも、80% 以上の ヒトが ただしく よみ、かき、理解し、かきわける ことの できる もので なければ、漢字表に いれる ことは みとめがたいで あろう。

  また、トシを かさねれば、漢字を わすれやすく なる。 それを 否定しようと する ヒトも いるが、どちらが ただしいかも 調査を すれば アキラカに なる。 高齢化する 社会に あって、高齢者の 漢字の チカラの オトロエを 考慮しない わけには いかない。

  さて、このような 調査を したと して、それを どの ような 国語政策に 役だてる べきか?

  多少なりとも デスクワークを している ヒトなら、タイテイ テの とどく ところに 国語辞典が おいて ある。 コトバの 意味を しらべる ために では なく漢字の 字形や ツカイワケを しらべる ために。 国語辞典 なしでは シゴトが できない。 こういう ゆがんだ 言語生活を ただすのが、国語政策では ないのか。

                                  (2009/10/01)
                                  
このページのはじめへ